退職代行の業界ニュース|行政処分・刑事事件の記録と、事業者選びへの影響

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退職代行の業界では、2025年から2026年にかけて、弁護士法違反をめぐる強制捜査や逮捕が起きています。事業者を選ぶうえで無視できない情報ですが、事業者を紹介するサイトの多くは、この種の情報を扱いません。

このページでは、報道機関と公的機関が公表した事実だけを時系列で整理します。当サイトは個別の事業者への評価・論評を加えません。「悪質」「危険」といった判断は書かず、いつ何があったかと出典のみを掲載します。判断は読者ご自身でしていただくためのものです。

業界の出来事(年表)

時期内容出典
2025年10月22日弁護士法違反(非弁行為・非弁提携)の疑いで、警視庁が退職代行「モームリ」の運営会社および法律事務所などを家宅捜索報道各社
2025年10月22日東京弁護士会が「退職代行サービスと弁護士法違反に関する注意喚起」を公表。強制捜査を受けて、従前の注意喚起をあらためて周知東京弁護士会
2026年2月3日「モームリ」運営会社の当時の代表取締役と従業員1名が、弁護士法違反(非弁提携)の疑いで逮捕。報道によれば、弁護士資格がないまま退職の交渉などを提携先の弁護士に斡旋し、紹介料を得た疑い弁護士ドットコムニュース
2026年2月24日東京地検が、「モームリ」運営会社の前代表取締役・元執行役員・法人としての同社を弁護士法違反の罪で起訴(報道による)日本経済新聞
2026年3月25日退職代行「スマートヤメマス」を運営していた株式会社スマートヤメマス(東京都目黒区)が東京地裁から破産開始決定。負債総額は約500万円と報じられる東京商工リサーチ
2026年4月1日同社の当時の代表取締役が辞任し、後任の代表取締役が就任東京商工リサーチ
2026年4月23日同社が経営体制の見直しを公表し、「モームリ」の新規受付を再開ITmedia NEWS
2026年5月26日東京地裁での初公判で、「モームリ」前代表取締役らが起訴内容を認めたと報道時事通信
2026年6月5日「モームリ」からのあっせんを受けたとして書類送検・起訴されていた弁護士法人オーシャンの代表弁護士(梶田潤弁護士)に、東京地裁が懲役1年6か月・執行猶予3年の有罪判決、同法人に罰金150万円を言い渡すYahoo!ニュース(TBS NEWS DIG)
2026年2月5日同じく「モームリ」からのあっせんを受けたとして、警視庁が弁護士法人みやびの代表弁護士(佐藤秀樹弁護士)および事務員を弁護士法違反の疑いで検察庁に事件送致(書類送検)。当サイト掲載中の「弁護士法人みやび」と同一の事業者第一東京弁護士会
2026年6月5日弁護士法人みやびの代表弁護士について東京地裁で結審。検察側は懲役2年、法人に罰金200万円を求刑(判決期日2026年10月7日予定・未確定)埼玉新聞(共同通信)
2026年8月28日東京地裁が「モームリ」運営会社アルバトロスの元代表取締役・谷本慎二被告に懲役2年・執行猶予3年、妻で元執行役員の被告に懲役1年6月・執行猶予3年の判決、同社に罰金200万円を言い渡すYahoo!ニュース(毎日新聞)

逮捕は容疑がかけられた段階を指すものであり、有罪が確定したことを意味しません。また、その後に体制を変更してサービスが再開されている点も、あわせてご確認ください。

東京弁護士会の注意喚起が示していること

東京弁護士会の非弁護士取締委員会は、退職代行サービスと弁護士法違反について解説を公表しています。ここで示されている論点は、事業者選びに直結します。要点を整理します。

「退職を伝えるだけ」で済まないことがある

同会の解説では、退職に関連して、残業代・パワハラの慰謝料・退職金・有給休暇の取得といった問題が発生しうると指摘されています。これらは法律的な問題であり、弁護士でない者が本人に代わって会社と話し合うことは、非弁行為となる可能性があるとされています。

つまり、依頼した時点では「退職を伝えるだけ」のつもりでも、会社の対応次第で交渉が必要な状況に変わることがある、ということです。

「労働組合と提携」も一律に安全とは限らない

同会の解説では、業者が代金を受け取ったうえで、法律的な問題の処理を提携先の労働組合に引き継ぐ形態について、お金を受け取って法律事務の処理を他者へ斡旋することは非弁行為にあたると説明されています。さらに、労働組合が交渉する場合であっても、その行為が必ずしも非弁行為にならないとは限らない、とも述べられています。

当サイトでは運営主体を弁護士・労働組合・民間業者の3つに分けて整理していますが、「労働組合系だから何をしても適法」という意味ではありません。労働組合が自ら団体交渉を行う場合と、民間業者が代金を受け取って組合に引き継ぐ場合とでは、法的な位置づけが異なりうるということです。契約の相手が誰で、誰が交渉を行うのかを、申込み前に確認してください。

詳しくは東京弁護士会「退職代行サービスと弁護士法違反」をご覧ください。運営主体ごとの違いは退職代行の3分類で整理しています。

申込み前に確認したい5点

  1. 契約の相手はどこか:特定商取引法に基づく表記で、販売事業者の法人名を確認する。サイトの運営者と、実際に代行を行う主体が別法人のことがあります
  2. 交渉が必要になったら誰が行うのか:本人か、業者か、提携先の労働組合か、弁護士か
  3. 対応範囲の線引き:有給消化・退職日の調整・未払い賃金の請求のうち、どこまで対応するのか
  4. 総額:組合費・オプション・変更手数料を含めた金額。サイト内で記載が食い違っている事業者もあります
  5. 返金保証の条件:どの場合が対象外か(依頼者都合のキャンセルは対象外とする例が多くみられます)

各社の料金と運営主体は料金データベース、条件の比較はサービス比較にまとめています。

当サイトの掲載方針

  • 事実と出典のみを掲載し、事業者への評価・論評は加えません
  • 逮捕・書類送検は容疑の段階であることを必ず明記します
  • 不起訴・体制変更・営業再開など、その後の経過も必ず併記します
  • 出典は報道機関または公的機関に限ります。まとめサイトを出典にしません
  • 未確定の噂やSNSの書き込みは扱いません
  • 当サイトが広告提携している事業者についても、同じ基準で記載します
  • 毎月、掲載各社の状況を確認して更新します

本ページは一般的な情報の整理であり、個別の事案についての法的助言ではありません。具体的な対応にお困りの場合は、各都道府県の労働局や弁護士にご相談ください。

最終更新: 2026年8月1日(モームリの起訴・初公判、スマートヤメマスの破産開始決定を追記)