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結論早見表:いつから・どれくらいもらえるか
2025年4月の雇用保険法改正により、自己都合退職の給付制限が短縮されています。まずは早見表で全体像を確認してください。
| 離職理由 | 待期 | 給付制限 | 受給開始の目安 |
|---|---|---|---|
| 会社都合・特定理由離職者 | 7日間 | なし | 待期満了後から支給対象 |
| 自己都合(原則) | 7日間 | 1か月 | 待期満了後、1か月経過してから |
| 自己都合(5年間に2回以上) | 7日間 | 3か月 | 待期満了後、3か月経過してから |
| 自己都合+教育訓練等を受けた | 7日間 | 解除される | 待期満了後から支給対象 |
| 重責解雇 | 7日間 | 3か月 | 待期満了後、3か月経過してから |
実際に振り込まれるのは、上の期間が終わり、失業の認定を受けたあとです。受給開始の時期は、離職票が手元に届く時期と、ハローワークで受給資格が決定した日によって前後します。
受給の条件
ハローワークインターネットサービスによると、基本手当を受けるには次の2つを満たす必要があります。
- ハローワークに来所して求職の申込みを行い、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力があるにもかかわらず、職業に就くことができない「失業の状態」にあること
- 離職の日以前2年間に、被保険者期間が通算して12か月以上あること(特定受給資格者・特定理由離職者は、離職の日以前1年間に通算6か月以上でも可)
ここでいう被保険者期間は、在籍していた月数そのものではありません。離職日から1か月ごとに区切った期間のうち、賃金支払いの基礎となった日数が11日以上、または賃金の支払いの基礎となった時間数が80時間以上ある月を1か月として数えます。勤務日数が少ない月がある場合は、自分の想定と合わないことがあるため、ハローワークで確認してください。
給付制限のルール(2025年改正)
給付制限とは、正当な理由がなく自己都合で退職した場合に、受給資格決定日から7日間の待期期間が満了したあと、一定期間は基本手当が支給されない仕組みのことです。
厚生労働省の案内によると、退職日が2025年(令和7年)4月1日以降であれば給付制限は原則1か月です。それ以前の退職日であれば原則2か月でした。改正の基準になるのは申請した日ではなく退職日なので、そこを取り違えないようにしてください。
ただし、短縮されない場合が2つあります。ひとつは、退職日からさかのぼって5年間のうちに2回以上、正当な理由がなく自己都合退職をして受給資格の決定を受けている場合で、このときの給付制限は3か月です。もうひとつは、自分の責めに帰すべき重大な理由によって解雇された場合(重責解雇)で、こちらも3か月になります。
教育訓練等を受けると給付制限が解除される
2025年4月の改正でもうひとつ大きいのが、リ・スキリングのための教育訓練等を受けた場合に給付制限が解除される取扱いです。自己都合退職でも、待期の7日が満了した時点から基本手当の支給対象になります。
厚生労働省のリーフレットによると、対象になるのは次の訓練です。
- 教育訓練給付金の対象となる教育訓練
- 公共職業訓練等
- 短期訓練受講費の対象となる教育訓練
- 上記に準ずるものとして職業安定局長が定める訓練
条件がいくつかあるので、順に確認してください。まず、受講を開始したのが2025年(令和7年)4月1日以降のものに限られます。次に、離職日前1年以内に受けた場合は途中退校していないことが必要で、離職日以後に受けている場合も対象になります。そして重責解雇の場合は、この取扱いの対象外です。
見落としやすいのが申し出の期限です。受講を開始したあと、受給資格決定日、または受給資格決定後の初回認定日までに申し出る必要があります(初回認定日より後に受講を開始した場合は、その受講開始日の直後の認定日まで)。申し出が遅れると、さかのぼって受給できない期間が生じることがあります。申し出のときは、訓練開始日が記載された領収書や、訓練実施施設が発行した訓練開始日の証明書などを求められます。
期限の判定は自分でするより、受講を決めた段階でハローワークに相談しておくほうが確実です。
1日あたりいくら受け取れるか
1日あたりの金額を「基本手当日額」といいます。ハローワークインターネットサービスによると、原則として離職前6か月に毎月きまって支払われた賃金(賞与等は除く)の合計を180で割った金額が「賃金日額」で、基本手当日額はそのおよそ50〜80%(60歳以上65歳未満は45〜80%)です。賃金が低い人ほど高い率になります。
同じくハローワークインターネットサービスによると、基本手当日額には年齢区分ごとの上限があり、令和8年8月1日現在の上限額は次のとおりです。
| 年齢区分 | 基本手当日額の上限 |
|---|---|
| 30歳未満 | 7,450円 |
| 30歳以上45歳未満 | 8,270円 |
| 45歳以上60歳未満 | 9,110円 |
| 60歳以上65歳未満 | 7,830円 |
この上限額は毎年見直されます。手続きの前にハローワークで現在の額を確認してください。
何日分・いつまで受け取れるか
受け取れる日数を「所定給付日数」といい、離職日の年齢、雇用保険の被保険者であった期間、離職の理由によって決まります。ハローワークインターネットサービスによると、90日から360日の間で決められます。倒産や解雇などで再就職の準備をする余裕なく離職した人(特定受給資格者)や、契約が更新されなかったことで離職した人(特定理由離職者の一部)は、一般の離職者より手厚い給付日数になる場合があります。
あわせて知っておきたいのが「受給期間」です。同サービスによると、これは原則として離職した日の翌日から1年間という期限で、この期間を過ぎると所定給付日数が残っていても受け取れなくなります。ただし、その間に病気、けが、妊娠、出産、育児等の理由で引き続き30日以上働くことができなくなったときは、その日数だけ受給期間を延長できます。延長できるのは最長で3年間です。
体調を崩して働けない状態が続いているなら、まずこの延長の申請を検討してください。申請は住所または居所を管轄するハローワークに対して行います(休職中の退職/限界のサイン)。
すぐには受け取れない状態もある
基本手当は「働ける状態にあるのに就職できない」ことが前提の給付です。ハローワークインターネットサービスは、次のような状態では受けられないとしています。
- 病気やけがのため、すぐには就職できないとき
- 妊娠・出産・育児のため、すぐには就職できないとき
- 定年などで退職して、しばらく休養しようと思っているとき
- 結婚などにより家事に専念し、すぐに就職することができないとき
なお、求職の申込みをしたあとに15日以上引き続いて病気やけがで職業に就くことができない場合は、基本手当に代えて「傷病手当」という別の給付があります(14日以内であれば基本手当が支給されます)。該当しそうなときは、窓口でその旨を伝えてください。
申請手順
退職後の基本的な流れは次のとおりです。
- 会社から離職票を受け取る。届かない場合の対応は離職票がもらえないときで解説しています
- 住所地を管轄するハローワークで求職の申込みと離職票の提出を行う
- 受給資格が決定し、7日間の待期期間が始まる
- 自己都合の場合はさらに給付制限期間が続く(教育訓練等を受けた場合は解除の申し出をする)
- 指定された失業認定日にハローワークへ行き、求職活動の実績を報告する
- 認定後、指定口座に基本手当が振り込まれる
失業の認定は4週間ごとに受ける必要があり、認定日数に応じた求職活動の実績が求められます。退職後の手続き全体の流れは退職後にやること、お金の見通しの立て方は転職先が決まっていない退職にまとめています。
退職代行を利用しても受給に影響はない
退職代行を使って退職したことが、失業保険の受給に不利になることはありません。給付の可否や給付制限の有無は、離職票に記載される離職理由(自己都合か会社都合か)によって判断されるものであり、退職の伝え方(自分で伝えたか、代行業者を通したか)は判断の材料になっていないためです。
むしろ確認しておきたいのは、離職票に記載された離職理由が実態と合っているかです。ここが自己都合か会社都合かで給付制限の有無が変わります。記載に納得できない場合は、ハローワークに申し出て確認を求めることができます。
退職の連絡自体をまだ済ませていない場合は、運営主体ごとの違いや利用の流れを参考にしてください。退職代行を使ったことが転職に影響するかは退職代行と転職への影響で扱っています。
参考文献:ハローワークインターネットサービス「基本手当について」/厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除され、基本手当を受給できます」/厚生労働省「厚生労働省関係の主な制度変更(令和7年4月)について」/厚生労働省 労働局・労働基準監督署・ハローワーク 最終更新:2026年8月(給付制限や上限額は改定されることがあるため、手続き前に最新の案内を確認してください)

